大正13年(1924)、11月中旬、鳳凰山の北御室小屋が完成。
この年までに県山林課が建てた山小屋は北沢、両俣、間ノ岳、広河内沢(現大門沢小屋)、広河原、早川尾根、八ケ岳(現青年小屋)、破風(現避難小屋)、北御室の9つ。
山梨県設小屋 収容人員30人 冬季使用可能 小屋番なし物資其の他備付なし 使用料無料
間口2間4尺、奥行き3間、通路4尺、左右壁まくり戸
大正15年には北御室、広河原(芦安)、間ノ岳、広河原(西山)の小屋を修繕、500円を計上する。
昭和5年(1930)山梨県設小屋に隣接地(現在の場所)に長衛小屋建設。
竹沢長衛が相次ぐ遭難(甲斐駒ヶ岳 岡、北岳 野村)に対し、拠点となる山小屋が必要であると山梨県知事に直訴する。
【山梨県からの条件】
- 現在の県営小屋の補完する形で宿泊や休憩場所を提供する。
- 増加の一途をたどる一般登山者への適切な指導、登山道の見回り等の安全点検、遭難事故発生時の初期救助。
- 登山者への自然環境の保全保護の喚起・指導を行う。
異例の対応はいかに長衛が遭難救助や山の安全に活躍していたかがうかがえる。
平成6年、芦安村が取得し管理をする。
平成18年、小屋名を北沢駒仙小屋に変更する。
平成24年、南アルプス市が北沢駒仙小屋を新築。
平成25年、小屋名を長衛小屋に変更。
資料提供 南アルプス芦安山岳館、「ときをこえて」(旧芦安村)、清水氏撮影画像